オンライン講義の設計についてTips — 講義の設計を柔軟に —
講義設計の種類
実施方法1) 同時配信講義
- 通常の講義を,講義室で実施するように,Zoom等でネット配信によって実施する.質疑応答は,ネット上で講義時間内に行う.
- 例年の資料をそのまま用いて,講義を実施できる.
- 講義を定期的に配信することになるので,毎週時間を確保する必要がある.
- 原則として,時間割に沿って15回開講する.
- 講義に参加できなかった学生に対するケアとして,講義ビデオをNUCTやNUSSにアップするなどの方法を準備する必要がある.
実施方法2) オンデマンド配信講義
- 講義資料をPDFやナレーション付きパワーポイントとして準備する,または,講義説明をビデオ撮りする等してNUCTやNUSSにアップする.学生は,資料を用いて自習し,質問はメールなどで行う.
- これまでの資料がパワーポイントやPDF等で作成してある場合.そのまま利用できる.
- 講義の配信開始時間に縛られない.
- 定期的に配信するわけではないので,1週間に複数回開講する等してもよい.
- 全体の講義内容が実質的に15回の講義内容に相当するように設計すればよいので,配信回数は15回である必要はない.
実施方法3) 両者を併用する講義
- あらかじめ講義の説明をビデオ撮りする,または,講義資料をPDFとして準備して,NUCTやNUSSにアップする.
- Zoom等を用いてネット上で学生と質問などでやりとりする時間を設ける.
これまでの資料がパワーポイントやPDF等で作成してある場合.そのまま利用できる.
- 講義を定期的に配信することになるので,毎週時間を確保する必要がある.
- 毎週時間を確保することから,原則として,時間割通りに15回開講することになる.
1回分の講義設計
- 1回の講義時間は90分であるが,通常の講義においても,90分を全て教員が話をしている訳ではなく,講義中に,学生が質疑応答することや,小テストを実施することもある.そのことを考慮して,講師の1回あたり講演時間は90分より短く,60分以下であってもよい.
- 通常の講義中に,学生の習熟度を確認する小テストを実施している場合には,それを講義後に小テストとして実施し,それの所要時間を含めて90分と設計することも考えられる.
15回分の講義を設計する
実施方法1)または3)の場合
- 同時配信を利用する場合,講義時間に縛られるので,時間割の時間にあせて,原則として,15回実施することになる.
実施方法2)の場合
- オンデマンドで講義を行う場合,全体の講義内容が実質的に15回の講義内容に相当するように設計できれば,講義回数が15回に縛られないように,それよりも少なく,または多いこともあり得る.
- オンデマンドで講義を行う場合は,自分の都合が良い時間に講義資料を準備してNUCTにアップロードしてもよい.
- 講義実施の初期段階で講義の準備時間が必要な場合,1,2週間程度配信開始時期を遅らせて講義を開始し,不足分を後で補うように,講義の終わりで回数を増やしても良い.